私たちがハロウィン推しをする理由

前回の記事「選ばれるイルミネーションにするための3つの手法」の中で、イルミネーション=クリスマスの一般的な認識に対して長期開催型のイルミネーションはどう対応すべきかの1つのアイディアとして少しだけハロウィンナイトウォークに触れました
なぜイルミ屋である私たちがハロウィンを推すのか、その経緯と長期型イルミネーションには嬉しい開催メリットについてじっくりお話できればと思います
ハロウィンって何?
その起源はキリスト教の復活祭、収穫祭と諸説ありますが時代のニーズによって形を変え、現代では
・仮装
・かぼちゃの装飾
・お菓子をくれなきゃいたずらするぞ(Trick or Treat)
・お化けや魔女などダークファンタジーの主人公たち
がアイコニックなクリスマス前のお祭りとして世界的に市民権を得ているイベントです
ジャックオーランタンの灯り、その日だけ復活を赦される魔女やゾンビ、怪しげな黒猫などをモチーフとし、スリリングでワクワクする飾り付けを中心に展開されるハロウィンは
本場アメリカでは8300億円市場とも言われ非常に高い市場規模を誇っています
実際何をするイベントなの?
ハロウィンがどんなものなのか、を想像してみると見た目的なイメージはバッチリなのですが実際何をすべきなのかがピンとこない方も多いのではないでしょうか
アメリカでは
パンプキンパッチ:装飾として無数のかぼちゃを並べ、その中を歩く収穫祭由来のイベント

ホーンテッドメイズ:役者や動く怖い人形を使ったお化け屋敷風迷路

ヤードデコレーション:毎年テーマを決めて自分の家の庭を不気味に飾りつけて楽しむ

このようなイベントが開催されていて、たくさんの人がそれぞれの形でハロウィン、そしてハロウィンナイトを楽しんでいます
日本にはハロウィン難民がたくさんいるかもしれない
日本でも年々ハロウィン人気は高まっている一方で、先ほどのアメリカのようなイベントはほとんどなく
・有名テーマパークでの仮装イベント
・渋谷を代表とする歓楽街での仮装による練り歩き
以外にハロウィンを楽しむ選択肢が非常に少ないという現状にあります
実際、極めて内向的な私にとって仮装なんてハードルが高すぎるし、まして仮装して繁華街に出るなんてもってのほか!
ナイトメアビフォアクリスマス、ビートルジュース、アダムスファミリーなどのダークファンタジーとホラー映画が大好きなのにも関わらず、今日に至るまでたった一度もハロウィンを楽しめたことがありません
こうした"ハロウィン難民"が実は日本には多いのではないだろうか
「仮装をできない人はハロウィンを楽しめません」に対して
「仮装をしなくても楽しめる受動的なハロウィンイベント」を作ったらきっと喜んでくれる同士がたくさんいるはず!
これがハロウィンの企画を広めたいと思ったきっかけです
クリスマスの前にハロウィンを展開できると
実はいいこと盛りだくさん説
過去3回にわたってイルミネーションの課題についてお話する中で、均質化と停滞感が問題だと考察しました
長期開催の場合、例えば11月に点灯式のニュースが流れてから会期終了まで、ほとんど報道されることがありません
加えて、お客様はイルミネーションである以上クリスマス感を感じたいので集客は当然12月に集中します
ここでもし前期をハロウィン化、後期を豪華なイルミと、シーズナルオペレーションができたとしたら...
●話題化・差別化
日本では「仮装をしなくても楽しめる受動的なハロウィンイベント」がほとんどないため、施設として、クリスマスに興味がなくても(なくなっていても)ハロウィンには興味のある層へのリーチと認知が期待されます また、クリスマスイルミネーションはどこでもやっていて、しかも均質化しているという現状において、あえてハロウィンをテーマにしたイルミネーション(ナイトウォーク)を展開するということは圧倒的な差別化として機能します
●集客ピークを2回作る
ハロウィンをイルミネーションの代わりに長期にわたって展開するのではなく、長期展開型における前半期10月-11月にハロウィンを実施、以降通常のクリスマスイルミネーションとして実施することで、二度のパブ打ちが可能になり、情報がリーチする機会が2倍に増えます
●新しい体験価値提供
夜の暗さを活かした世界観の構築によって非日常感を演出するイベントになるため、明るく楽しいクリスマスとは全く異なる、刺激的な体験を提供し、来訪満足度の向上、SNSでの情報拡散が期待されます
このようにハロウィンナイトイベントは現状のイルミネーションにおける課題を打破する起爆剤として機能する可能性を秘めていると考えています
コストをできるだけかけずにクリスマスに転換する
ちょっと待って、別イベントとして開催するんだから2回のピークがあるのは当たり前、コストも2倍じゃないか
ハロウィンとクリスマスイルミネーションで全く別の業者を使い、別の装飾にする場合はもちろんその通りなのですが、リプライトではできるだけおおがかりな施工の手間を省き、ソフト面で切り替えができるような方法を提案しております
例えば下の画像のように、RGBのストリングスライトを使用することで付け替えの手間なく、世界観を形作るテーマカラーの切り替えを行うことができます(それぞれかぼちゃの装飾やクリスマスのオーナメントを設置するとより効果的です)


また、共通して使える部材としてキャンドル、ランタンも挙げられます


このように実はハロウィンとクリスマスでは共通して使える部材があるので、うまく活かしながらコストをできるだけかけずにクリスマスに転換することができれば大きな効果を生む施作になると考えております
また、"イルミネーション"とあえて謳わずに"ハロウィンナイト"のような文言で展開することで無数のストリングスライトを使うという条件が外せるので、暗さを許容し(=コストを抑え)ても、よりハロウィンらしく十分楽しんで頂ける景観づくりができます
最後に
遊園地でも文化祭でも一番人気はお化け屋敷でありジェットコースター
イルミネーションもハラハラドキドキするものができないか?
ということを起業した当初よりずーっと悩んでおりましたが、コロナ禍を超えて、外出の重要性が見直された現在、より楽しい、思い出に残るイルミネーションをつくるためにハロウィンは絶対面白いし、施設様にとっても効果的な施作だと確信しております
イルミネーションで有名なハウステンボスでは3年前からハロウィンナイトウォークを実施しており、徐々に人気が出てきている状況です
リプライトではハロウィン装飾のための16アイディアの公開、屋外用配線式のマストアイテムの制作・レンタル、クリスマス転換を含めた起案とデザインを承っております
ぜひお気軽にお問い合わせください!