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体験型イルミネーションってつまり何なの?

リプライトのイルミネーションに関するディスカッションの様子を公開します



代表あきおか





副社長よしひら




体験型イルミネーションという言葉をよく聞くようになって久しいですが、これにはずーっと違和感を感じている

     体験型イルミネーションって一体なんなのさ

体験型イルミネーションの生い立ち

まずどうして「体験型」が必要になったのかを考えてみると、イルミネーションを実施する施設が増えて、開催側が差別化のための施作を求めたんじゃないかと

     いうことと、豪華さだけの展開になんとなく物足りなさを感じていたんじゃない

     か、と思う。で、どんなところが物足りないかを考えた結果「見てるだけ」感に  

     辿り着いたんじゃないかと

「見てるだけ」の反対は何かしらの「参加」になるよね

それでまず「参加型イルミネーション」が生まれた

     そしてより没入感とか身体性を伴う活動の存在を感じさせる言い回しとして

     「体験型」になったような気がする

     おそらくこの頃にはいわゆるイルミネーションを見たことがある人が増えて

     シンプルな装飾だけでは満足度が頭打ちになったんだろうね

見る、以外のアクティビティがあるよ、ということで来訪にかかる精神的、金銭的、時間的コストに対しておつりを払う、つまり満足度を向上させるための施作

     として広まった

基本的には「体験型イルミネーション」=インタラクティブコンテンツという説明ができるよね。お客さんによる操作が装飾部分に影響を与える

     操作はボタン、センサー、トラッキングなどが一般的で、それを受けて

     色が変わる、音が鳴る、演出が変わる、映像に反応が起こる、というような

     現象が発生する。イルミネーション部材にプロジェクター、PC、DMX制御機器

     を組み合わせた複合演出をいわゆる体験型イルミネーション

     と言っている印象がある

体験型イルミネーションへの疑問


どんなところに違和感を感じているかというと、インタラクティブであれば体験であり、「見てるだけ」の物足りなさを埋めるものなのか、ということ。

     「見てるだけ」のイルミネーションに感じる物足りなさって「ふーん」じゃん      見たことがある、あるいは見たことがあるものと大きく違わないので把握できて

     しまうし全てを見た結果、把握した通りだった=「ふーん」      そういうイルミネーションの中に「ボタンを押すと色が変わるよ」という

     インタラクティブコンテンツが1つあったとして、それは果たして

     「ふーん」を払拭する要因として機能するのか?

ボタンを押す、という身体性を伴う活動の結果、装飾物に変化がある、という点で「見るだけではない」と言えるけど、「ふーん」感はあると思う。

     

そもそも色が変わるって言っちゃっているしね(笑)じゃあ「何かが起こるよ!」ならどう?

「何が起こるんだろう」という予想はするけど期待までは行かない感じかな。現実的に考えて、光が流れるとか、色が変わるとか、その程度だろうし

     「ふーん」であることは依然変わらない

デジタルネイティブな世代であればそういう感想を持って当然だと思うけど、案外そういうインタラクティブコンテンツは多い。

     じゃあ「何かが起こるよ!」→「施設のイルミが一気に全部消えた」

     だったらどう?

自分も消えたくなるだろうね(笑)「ふーん」どころの騒ぎじゃないわ

予想外すぎる


つまり「ふーん」を払拭するための本質は不確定要素だと思うんですよ

参加できるできないの話ではなくて、次のシーンはどうなってるんだろう?

     これを押したらどうなるんだろう?と不確定なことに対して頭を回し

     結果の検証をしたくなる、これが体験ではないだろうかと。

     それはインタラクティブでしかなし得ないことではないが、インタラクティブギ

     ミックが得意な領域ではあると思うのね

体験型イルミネーションの効能

自分が一瞬、全てのイルミネーションを消してしまって心臓が飛び出る思いをした、ということはもしかしたら一生忘れないかもしれない

     感情と思考を伴う経験=体験は記憶につながる      イルミネーションに訪れてもらうを含めて余暇を過ごす目的って「記憶」だと思

     うのね。「冬の夜に」「誰かと」「少し遠出して」「30分くらい歩く」っていう

     行動自体は、充分記憶に残る体験になりうると思うんだけど

     一方でイルミネーション鑑賞中に豊かな時間を提供できているかというと

     実はあまり記憶に刻まれていないのでは?という気がする

だからこその「見るだけ」からの脱却を目指してきたものの、問題の本質は 見るとか参加するとか以前に、少しでも不確定要素を用意できているのか

     っていうことだね

     確かに、全く参加してないし当然見てるだけだけど昔見たドラマとか今でも

     しっかり覚えてるもんね      記憶に残る、を目的とした体験型イルミであれば実りのある時間を過ごして

     もらうことができて、お客さんもハッピーだし、覚えていてもらうことで施設も

     リピート来訪のきっかけを得られる

単純に言えば、「楽しい」のリアリティを追求してちゃんとエンタメ化するってことじゃないのかなあ

     ボタンを押して色が変わるっていうのをもっと楽しくするには?を嘘なく考えて

     どうしてそうなるのか、をエモーショナルに演出する


話せば話すほど極めて偏屈な会社だなというのは否めないですが...

そういう偏屈さは大事にしていきたいものですね



まとめ


体験型イルミネーションとはイルミネーションを展示からエンタメに昇華させるということであってインタラクションがある!ということではない

イルミに感じる「ふーん」を払拭することを目的として企画することで体験型=記憶に残るコンテンツに変化させられる可能性がある


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