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なぜかダサく見えるイルミネーションの共通点と、改善のヒント

  • 執筆者の写真: ripplite
    ripplite
  • 7月23日
  • 読了時間: 4分

はじめに:「ここのイルミネーション、ダサい」と言われる理由


「ダサい」という言葉には明確な定義がありません。ですが、ファッションで言うならば――

「高い服を着ているのに、全体がちぐはぐ」「色数が多くてごちゃごちゃ」「古くさくて、今っぽさがない」

イルミネーションも、まったく同じような理由で「ダサい」と評価されてしまうことがあります。機材の性能や量に関係なく、“全体としてどう見えるか”を軸に構成することが重要です。

この記事では、ファッションに例えながら、イルミネーションを「垢抜けさせる」ためのポイントをご紹介します。

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ダサいと言われてしまうイルミネーションの“ありがちコーデ”


色の使いすぎ=全身カラフル

洋服でいうと、赤・緑・青・金・白…と全身に原色を詰め込んだスタイリング。どれも主張が強く、視線が定まらず、センスのなさが際立ちます。 イルミネーションでは特に、同じエリア内で赤・緑・青の三原色を使ってしまうと、意図せず「幼稚」な印象になる傾向になります。



部分的に飾っただけ=アクセサリーだけ超豪華

価格の高いオブジェをぽつぽつと置いただけ、あるいは脈略のないプロジェクションマッピングでは、全体の印象が良くなりません。いわば、“ネックレスだけキラキラ”していて、他は無地の部屋着のような状態。空間を調和させる意図がなく、「まとまり」が感じられない状態になります。



装飾のバランスが悪い=サイズ感が合ってない服装

装飾の一部が明らかに足りていない——そんな状態は、ファッションでいえば「子供の頃から着ているので丈が足りていないパンツやシャツ」のようなアンバランスな状態を思わせます。

全体のボリューム感が整っていないと、どうしても“不格好”な印象を与えてしまいます。イルミネーションも同じで、光の配置や密度に意図しない不足や偏りがあると、貧相な印象を与えてしまいます。



コンセプトがない=その辺のものをとりあえず着てみた感

何をイメージしているのかがよくわからない、特にこだわりがなさそうと思わせる服装は、どこかパッとしません。イルミネーションも同様に、「何を伝えたいのか」が曖昧だとパッとしないのはもちろん、お金を払っている(あるいはわざわざ見に来ている)のに「こだわりがないんだな」「素敵に見せる気がないんだな」と感じさせてしまうということは、集客施作として致命的です。



イルミネーションをダサくしないための“スタイリング術”


トーンを揃えて“おしゃれ感”を

ファッションでも、色数を絞ると一気に垢抜けますよね。

イルミネーションも同様で、例えば、ブルー一色のイルミネーションはなんとなく都会っぽくてオシャレに感じることはありませんか?

場所や客層に応じて作るべきイメージは変化するため必ずしも都会っぽく見せることがベストではありませんが、カラフルでポップにする場合であっても軸になるカラーパレットを決めておくと洗練した楽しさを演出することができます。


空間全体を“コーディネート”する

バッグだけ、靴だけが高級ブランドでも、全体がバラバラだと台無しです。

イルミネーションも同じように、主役とするコアコンテンツ・サブコンテンツを決めてそれをより素敵に見せるにはどんなものが必要か、という視点で全体を組み立てていくことで、全体としてまとまりのある印象になります。


“抜け感”と“締め感”のメリハリをつける

全身がピカピカでは“キメすぎ感”が出ると何が主役なのかがわからず集中できない見た目になります。これはイルミネーションに置き換えるとお客様がずっと同じ場所を歩いているような疲労感を感じる原因になります。

”あえて” 暗くする、"あえて"色を減らすというように、明暗や余白、コントラストを設計することでウォークスルー体験価値をアップさせることができます。

場所に適したデザインを選ぶ

海には涼やかで軽やかな、山には動きやすく快活な服装を選ぶというように、TPOに合った服装である、ということがオシャレであることの大前提ですよね。

その場所の特徴や背景に合わせたテーマ設定があると、装飾だけではなく施設の空間全体に一貫性が生まれ、没入感が高くなります。 たとえば、森の中であれば「夜の森の冒険」、温浴施設なら「星降る湯けむりの夜」など、“その場所だからこそ成立する世界観”を設定することで、来訪されたお客様には強い記憶として残り、来訪前のお客様に対しては他施設との差分によって選ばれる理由をつくることができます。



まとめ:イルミネーションも“着こなし”次第


どんなに高価な照明やコンテンツを使っていても、バランスが悪ければ、“ダサい”という印象は避けられません。逆に言えば、照明の数や種類が限られていても、設計と演出で“おしゃれに魅せる”ことは可能です。

イルミネーションもファッションと同じく、「なにを伝えたいのか」「どう見せたいのか」作り手側がその意図を明確にすることが第一歩です。


 
 
 

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